11天正十七年(1589年)に太閤秀吉が有馬を訪れた時のことです。清涼院から西南の方向にある高台に登り、杖でとんとんと地面をたたいて祈りました。「もし、この地に温泉が湧き出したら、海の彼方までわしの土地になるだろう。湯よ、湧き出せー!」

すると、足元から少しずつ湯が湧き出し、温泉場になりました。

人々はこの温泉を「上之湯」とか「願の湯(ねがいのゆ)」と呼びましたが、太閤様が亡くなると湯も湧き出なくなってしまいました。

温泉寺から念仏寺にあがる坂道は「願い坂」と名付けられています。