むかしむかし、六甲山でたき木を切っていた一人の木こりがひと仕事終えて有馬の近くにある滝の下まで降りてきました。「あーあ、疲れたなあ。少し横になっていこう。」

木こりは、うとうとと眠ってしまいました。

05すると、滝壷の中から巨大なクモが現れて口から糸を吐き、眠っている木こりの足首にぐるぐるっと巻き付けました。クモの所為で、ハッと目を覚ました木こりは、そっと糸を解いて、近くの切りかぶに巻き付けました。「一体、どうなるんだろう?」

やがて、ゴボゴボッと滝壷の水が渦巻いたかと思うとクモが現れて、切りかぶを滝壷に吸い込んでいきました。「アー、助かった!」その後、このクモは有馬の領主様に退治されたということです。

この他にも有馬温泉と六甲山の間に多くの滝があります。
岩に当る音が鼓の音に似ていることから名付けられた「鼓が滝」、白い石が滝壷に敷かれていた「白石の滝」(有馬にやって来た大勢の湯治客が持ち帰ったため、現在では白石は残っていません。)